| ■温泉の効果 |
■自律神経系
高温浴では交感神経優位となり、心拍増加、血管収縮、血圧上昇、気管支拡張、発汗促進
などの反応が起こり、微温浴では副交感神経が優位となり、心拍抑制、血管拡張、血圧低下
気管支収縮、発汗抑制などの変化が起こる。 |
■心臓・血管・呼吸器系
自律神経系を介する心脈管反応のほかに、静水圧による胸腹部圧迫により心肺に負荷が
かかる。静脈還流量は増加し心拍出量は増加する。換気量は減り、代償的に呼吸数は、
増加する半身浴ではこのような負荷は少ない。温泉成分の作用としては血管拡張作用が
重要である。
温泉成分の多くは皮膚を通過しないが、炭酸ガスと硫化水素は容易に皮膚を通過し、血
管に作用して血管を拡張させる。そのため血管抵抗が減り血圧は低下する。 |
■消化器系
自律神経系を介して、高温浴では消化管の蠕動運動や胃液分泌が抑制され、微温浴では
促進される。 |
■腎臓系
静水圧による心拍出量増加に伴い腎血流が増加し、尿生成が増加する。さらに心房圧亢
進により心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の分泌が促進され、利尿がさらに高まる。 |
■血液・免疫系
尿生成の促進、発汗・不感蒸泄増加による水分喪失により血液濃縮が起こり、血液粘度は
増加する。血液粘度上昇は脳血流低下を招き、動脈硬化の進行した高齢者には好ましくない
温熱刺激や温泉成分の作用により免疫機能が増強したり、アレルギー反応の低下が起こる ことが知られている。特に硫黄を含む温泉でその効果が高い。 |
■運動器系
運動器疾患に伴う疼痛に対して温熱刺激が有効であり、リウマチ性疾患等に利用されてい る疲労物質の筋肉内蓄積によりもたらされる筋肉疲労には、温熱刺激や物理的刺激による
筋組織内の血行改善、疲労物質の除去が有効である。 |
■皮膚
温泉成分による皮膚への作用としては、殺菌作用、保湿作用、肉芽形成作用があり、アト
ピー性皮膚炎、乾癬、褥瘡の治療に利用されている。また、漂白作用があるといわれ、
「美人の湯」と称される温泉も多い。 |
■精神・心理的系
高温浴では交感神経優位をもたらし精神的緊張状態を高めていく効果をもたらし、低温浴
では副交感神経優位となり精神的にリラックスされる。さらに、浴槽が大きいほど脳波の
α波出現頻度が増し、脳の鎮静効果、リラックス効果が高い。 |